2004年 07月 01日
大阪近鉄の行方2 (レールウェイズ結成か?) |
赤字を垂れ流す大阪近鉄をなんとかしなければ近鉄本社が危なくなる。そう考えた近鉄本社は球団名を売り出すネーミングライツ商法を提案しました。これなら球団の経営権自体は維持できる、しかも身売りと違い企業のイメージダウンもない、そして収益を劇的に改善できるおししい方法でした。しかし他11球団が一致して反対意見を浴びてきた為に撤回を余儀なくされました。そして追い込まれた近鉄は「球団合併」というウルトラD難度の技を繰り出して来たのである。
合併の相手はかっての宿敵の阪急ブレーブスの血を引くオリックス・ブルーウェーヴでした。しかも合併後の主導権はオリックスが握る様子、阪急の血を引くオリックスですが新興球団というイメージは拭えません(その分フレッシュという見方もあるが)。そのオリックスに老舗の近鉄が頭を下げてまで存続を決断した、相当に追いつめられているのであろうと同情する声もありました。しかしもはや2球団の合併という簡単な問題では片付けることができなくなっていきました。
それはおおよそ次のような展開を経ていきました。単純に1球団減でなくパシフィックが5球団になる、対戦カードを考えると1チーム休みが必要となる、そうなると興行としてうまく成り立たない、だったら1リーグ、でも1球団あふれる、だったらもう1ペア必要作ってしまえ、そしたら10球団で1リーグ制だ、メデタシメデタシ・・・・、しかしもう1ペアは? 日ハム+ロッテ? 横浜+ヤクルト? etcと勝手に展開していったのでした。これが無責任な1ファンの立場から未来を語るのであれば非常に楽しい行為なのですが、実際には現場の球団オペレーションに関わる人達(選手、スタッフ、球団職員など)がいるわけです。彼らの身分保障などを考えるとかなりシビアな問題となっていきます。もちろん応援してくれるファンの立場を一番に考えて欲しいのではありますが。
近鉄を除く11球団トップが出したコメントを読むと合併には理解を示すものがほとんどでありました、しかし合併以外で出てきた意見には複雑なものが多数ありました。要するに自己保身なのです。阪神などは神戸と大阪のダブル本拠地案に過敏に反応しました「地域権」が脅かされる恐れがあるから断固反対すると。そもそも地域権てなんやねんというのが偽らざる心境、阪神球団は近畿のプロ野球をリードするつもりであれば「どうぞやってください。ウチも努力していきます、お互いにがんばりましょう」と言えなかったのであろうか?星野SDに男気があっても、阪神球団は自分の商売が荒されるのなら反対というスタンスらしいのです。これが代表的な事例でした、合併自体には理解を示すが、既得権益を失うのであればダメということらしいのです。
ゴタゴタが続くなか、話は既にプロテクト枠は名人必要かという具体的な部分まで語られるようになっていきました。しかも近鉄から堂々と「最低何人必要」と切り出す始末、こうなると実は合併は戦力強化のためではないのかという疑惑さえ浮かんでくる。中村紀、岩隈は放出できないが、2軍選手の面倒はよろしくお願いしますという論理である。2軍暮らしの選手の年俸でも数百万単位、これを1球団あたり10名割り当てるとするとなんだかんだで億単位の負担増となることは間違いありません。ナベツネ氏も選手の救済は必要だが「いいとこどりは許さん」と切り返していきました。これを完全に蚊帳の外に置かれてしまった我々ファンの立場から見ると、プロ野球界の内輪もめにしか見えませんでした。見かねたダイエー王監督が「ファンの人から、何をしているんだと言われる」と警鐘を鳴らしましたが全く収束に向かう気配もありません。2リーグ制維持、1リーグ制移行という部分もからんで来期の試合日程さえ組めない状況になってしまいました。
「レールウェイズとフーズフーズか、ファミスタの世界だな、でもいい選手ばかりだから確かに強かったよな」友人が呟いた言葉でした。初期ファミコンの野球ゲームの傑作に「ファミリースタジアム」がありました。プロ野球球団を模しての野球ゲームですが容量の関係(?)で12球団は網羅することは出来ず、しわ寄せがパシフィックに襲いかかってきた。西武のみ単独チームで登録されたが、残りのパ5球団は 阪急+南海+近鉄でレールウェイズ(関西鉄道連合)、日本ハム+ロッテでフーズフーズ(関東食品連合)にまとめられてしまいました。各球団のファンにしてみたらおもしろくないでしょうが、この2球団は良いトコどりだけに巨大戦力であり確かに強力でありました。レールウェーズのラインアップは1番から大石、松永、デービス、ブーマー、簑田、山本カズ、村上、梨田でありました。そのうえ代打陣に門田、福本、石嶺、金村が控えていたのです。今年の巨人史上最強打線も真っ青である、ただこれはあくまでゲームの中での話であったのですが、あれから年月が流れ南海(=ダイエー)こそ合流しませんが、これが実現する時代が来るだなんてね・・・フーズフーズはあるんでしょうかね?
既得権益の主張を含んだ各球団の主張はさておき、とりあえず合併は承認という路線が見えてきました。しかしファンは愛する球団が消滅する事実に耐えきれません。何とか球団を存続させたい、そんな切実な想いをこめてスタジアムに弾幕を出しました。「心ある企業募集中」そこにはそう記されておりました。合併はイヤだ、だったらどこかへ身売りしてくれ、どこか救ってくれる企業はないのか? サッカー神戸は楽天が救済した、そんな企業は出てこないのか、藁にもすがる思いに違いありません。
そして心があるか、心がないかは別にして「近鉄球団買いましょう」という企業が名乗り出できたのでした。(つづく)
合併の相手はかっての宿敵の阪急ブレーブスの血を引くオリックス・ブルーウェーヴでした。しかも合併後の主導権はオリックスが握る様子、阪急の血を引くオリックスですが新興球団というイメージは拭えません(その分フレッシュという見方もあるが)。そのオリックスに老舗の近鉄が頭を下げてまで存続を決断した、相当に追いつめられているのであろうと同情する声もありました。しかしもはや2球団の合併という簡単な問題では片付けることができなくなっていきました。
それはおおよそ次のような展開を経ていきました。単純に1球団減でなくパシフィックが5球団になる、対戦カードを考えると1チーム休みが必要となる、そうなると興行としてうまく成り立たない、だったら1リーグ、でも1球団あふれる、だったらもう1ペア必要作ってしまえ、そしたら10球団で1リーグ制だ、メデタシメデタシ・・・・、しかしもう1ペアは? 日ハム+ロッテ? 横浜+ヤクルト? etcと勝手に展開していったのでした。これが無責任な1ファンの立場から未来を語るのであれば非常に楽しい行為なのですが、実際には現場の球団オペレーションに関わる人達(選手、スタッフ、球団職員など)がいるわけです。彼らの身分保障などを考えるとかなりシビアな問題となっていきます。もちろん応援してくれるファンの立場を一番に考えて欲しいのではありますが。
近鉄を除く11球団トップが出したコメントを読むと合併には理解を示すものがほとんどでありました、しかし合併以外で出てきた意見には複雑なものが多数ありました。要するに自己保身なのです。阪神などは神戸と大阪のダブル本拠地案に過敏に反応しました「地域権」が脅かされる恐れがあるから断固反対すると。そもそも地域権てなんやねんというのが偽らざる心境、阪神球団は近畿のプロ野球をリードするつもりであれば「どうぞやってください。ウチも努力していきます、お互いにがんばりましょう」と言えなかったのであろうか?星野SDに男気があっても、阪神球団は自分の商売が荒されるのなら反対というスタンスらしいのです。これが代表的な事例でした、合併自体には理解を示すが、既得権益を失うのであればダメということらしいのです。
ゴタゴタが続くなか、話は既にプロテクト枠は名人必要かという具体的な部分まで語られるようになっていきました。しかも近鉄から堂々と「最低何人必要」と切り出す始末、こうなると実は合併は戦力強化のためではないのかという疑惑さえ浮かんでくる。中村紀、岩隈は放出できないが、2軍選手の面倒はよろしくお願いしますという論理である。2軍暮らしの選手の年俸でも数百万単位、これを1球団あたり10名割り当てるとするとなんだかんだで億単位の負担増となることは間違いありません。ナベツネ氏も選手の救済は必要だが「いいとこどりは許さん」と切り返していきました。これを完全に蚊帳の外に置かれてしまった我々ファンの立場から見ると、プロ野球界の内輪もめにしか見えませんでした。見かねたダイエー王監督が「ファンの人から、何をしているんだと言われる」と警鐘を鳴らしましたが全く収束に向かう気配もありません。2リーグ制維持、1リーグ制移行という部分もからんで来期の試合日程さえ組めない状況になってしまいました。
「レールウェイズとフーズフーズか、ファミスタの世界だな、でもいい選手ばかりだから確かに強かったよな」友人が呟いた言葉でした。初期ファミコンの野球ゲームの傑作に「ファミリースタジアム」がありました。プロ野球球団を模しての野球ゲームですが容量の関係(?)で12球団は網羅することは出来ず、しわ寄せがパシフィックに襲いかかってきた。西武のみ単独チームで登録されたが、残りのパ5球団は 阪急+南海+近鉄でレールウェイズ(関西鉄道連合)、日本ハム+ロッテでフーズフーズ(関東食品連合)にまとめられてしまいました。各球団のファンにしてみたらおもしろくないでしょうが、この2球団は良いトコどりだけに巨大戦力であり確かに強力でありました。レールウェーズのラインアップは1番から大石、松永、デービス、ブーマー、簑田、山本カズ、村上、梨田でありました。そのうえ代打陣に門田、福本、石嶺、金村が控えていたのです。今年の巨人史上最強打線も真っ青である、ただこれはあくまでゲームの中での話であったのですが、あれから年月が流れ南海(=ダイエー)こそ合流しませんが、これが実現する時代が来るだなんてね・・・フーズフーズはあるんでしょうかね?
既得権益の主張を含んだ各球団の主張はさておき、とりあえず合併は承認という路線が見えてきました。しかしファンは愛する球団が消滅する事実に耐えきれません。何とか球団を存続させたい、そんな切実な想いをこめてスタジアムに弾幕を出しました。「心ある企業募集中」そこにはそう記されておりました。合併はイヤだ、だったらどこかへ身売りしてくれ、どこか救ってくれる企業はないのか? サッカー神戸は楽天が救済した、そんな企業は出てこないのか、藁にもすがる思いに違いありません。
そして心があるか、心がないかは別にして「近鉄球団買いましょう」という企業が名乗り出できたのでした。(つづく)
by akihi1971
| 2004-07-01 22:07
| 野球